インド独立の父として知られる
マハトマ・ガンディー。
ガンディーって、
エリートだったって知ってました?
弁護士なんです。ガンディーって。
だからビシッと、
スーツ着てハットかぶって、
あるとき一等車両、
グリーン車に乗ってました。
すると、イギリスで、
「インド人が乗ってんじゃねえよ」
って駅員に突き落とされるんです。
ガンディーはエリートなので、
あんまりそれを知らなかったから、
いろいろ調べていくと、
どうやらインドの人間は、
イギリス人と同じ道を歩いてると、
警察官に殴られて
殺されてることがわかってきた。
ガンディーは
それを変えようとするんだけど、
なかなかイギリスに
言っても変わらないから、
今度はインドの人たちに
演説をするようになります。
「みんないいか。
インドで生まれても人間なんだ。
インド人もイギリス人も同じ人間
なんだ。」って。
これって、いまの
私たちなら当たり前のことですが、
それまでのインドの人は、
「私たちはイギリス人と
同じ道を歩いてはいけない」って
教育されてるから、
同じ人間じゃないと思ってるんです。
「私たちは生まれながらの奴隷だ」
と思ってる。
だからインドに生まれたときに、
「私たちは一生奴隷なんだ」
って決めて生きてきた。
それをガンディーは、
「違う。同じ人間だ。
同じ道を歩いていいんだ」
って言ったわけです。
これには、 みんなが
「マジかー!」って希望を知った。
でもそれで終わりじゃない。
それで終わりだと
単なる妄想家です。(^^ゞ
ガンディーは
具体的な戦略を授けたんです。
そこがガンディーのすごさ。
では、
インドの人たちに何て言ったか。
「いいか。暴力には非暴力だ。
殴られたら一歩踏み出して
もう一度殴られろ。
二度殴られたら
もう一歩踏み出してさらに殴られろ。
そうすれば世の中から
暴力がなくなる」
っていうのを説き始めたんです。
インドの人たちは
親が殴られて死んだりしてる
人だってたくさんいる。
でも「ガンディーの言うことを
信じてやってみよう」と言って、
いよいよインド人が殴られても、
もう一回
殴られるってことをやり始めた。
イギリスの軍人たちは
命令には絶対服従。
それを殴らなきゃ
いけないわけです。
とうぜんイギリスの
軍人や警察官たちには、
「本当にいいんだろうか?
こんなことしていいんだろうか?」
って不安が生まれてきます。
そんなときガンディーは、
イギリスの新聞社と手を結んで、
イギリスの軍隊は
何の罪もないインドの人間を
殴って殺してるって、
ニュースをバッと流したわけです。
軍人は不安に思ってるし、
いきなり新聞でぶわーっと出たので、
そうなると、
イギリス軍が「まずいな」って。
このままでは
軍隊が骨抜きにされるって、
イギリス軍は
本土に引き上げて行った。
よって、
1947年にイギリスから独立。
インドという国ができたんです。
すごいですよね。
だから、
たった1人の思い込みでできた国。
それがインドです。
人の想いは国をも作れるんです。